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切削油剤の基礎とよくある質問

工場で機械を動かすときには様々な潤滑油が使用されています。特に切削加工には切削油剤が欠かせません。
機械や技術の専門でも、機械に使う油剤のことまではあまり気にしたことがなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「なぜ切削油剤の選定や管理・メンテナンスが大事なのか?」
そのような現場でよくある質問を取り上げながら、切削油剤のことや弊社がご提供できるサービスを紹介いたします!

目次

1. 切削油剤とは何ですか?
(1) 切削油剤とは
(2) 潤滑油と切削油剤の位置づけ

2. どのような切削油剤がありますか?
(1) 不水溶性切削油剤の特徴と分類
(2) 水溶性切削油剤の特徴と分類

3. なぜ切削油剤が必要なのですか?
(1) 切削油剤の作用と働き

4. 切削油剤はどのように選ぶのですか?
(1) 切削油剤の選定
(2) 切削油剤変更のサポート

5. 切削油剤の管理はどのようにすればいいですか?

1.切削油剤とは何ですか?

(1)切削油剤とは

切削油剤とは、金属などの切削加工を行う際に、摩擦抑制や冷却といった目的のために使用されるオイルです。
工場で実際にどのように切削油剤が使用されているか、下記の動画をご覧ください。


出所:弊社撮影

(2)潤滑油と切削油剤の位置づけ

潤滑油には、工業用潤滑油、自動車用潤滑油、船舶用潤滑油などがあります。

工業用潤滑油の役割として下記が挙げられます。
・産業用機械の各部を潤滑し、摩擦及び摩耗を減少させます。
・摩擦やその他の原因で接触部分に発生した熱を減少させます。
・機械の回転部分や摺動部分に適正な油膜を形成し、機械の寿命を延長させます。

金属加工油は、工業用潤滑油の中でも、特に金属を成形したり、削ったりする際に使用するオイルのことです。潤滑性、冷却性、さび止め性といった効果があります。
切削油剤は、金属加工油の一つに位置づけられます。金属加工油には他に、研削油、プレス油、圧延油、焼入油、離型剤、放電加工油、防錆油などがあります。

図1:切削油剤の位置づけ
出所:弊社作成

2.どのような切削油剤がありますか?

切削油剤は、JIS規格に分類が示されています。

切削油剤には、不水溶性切削油剤と水溶性切削油剤があります。
不水溶性切削油剤は、水に希釈せずに使用する切削油剤のことです。
水溶性切削油剤は、水に希釈して使用する切削油剤のことです。

(1)不水溶性切削油剤の特徴と分類

不水溶性切削剤には、油性形、不活性極圧形、活性極圧形のものがあります。
JIS規格では、不水溶性切削油剤の種類と性状は、
極圧添加剤の有無などによってN1種~N4種に区分され、動粘度、脂肪油分の質量分率、全硫黄分質量分率、銅板腐食、引火点、流動点、耐荷重能といった項目によって細かく分類されています。

(2)水溶性切削油剤の特徴と分類

水溶性切削油剤は、エマルション、ソリューブル、ソリューションに分けられます。
JIS規格では、水溶性切削油剤の種類と性状は、A1種〜A3種に区分され、
外観、表面張力、不揮発分質量分率、pH、金属腐食、乳化安定度、全硫黄分質量分率、泡立ち試験といった項目によって細かく分類されています。

3.なぜ切削油剤が必要なのですか?

(1)切削油剤の作用と働き

なぜ切削加工には切削油剤が必要なのでしょうか。
それは、切削油剤には、潤滑作用、浸透作用、抗溶着作用、冷却作用、さび止め作用、洗浄作用があるからです(図2参照)。

潤滑作用によって、摩擦を減らし、工具摩耗や切削抵抗を低減させます。
浸透作用によって、切削点のあたりに切削油剤を到達させます。
抗溶着作用によって、構成刃先の発生を抑制します。
冷却作用によって、切れ刃の温度を下げて工具摩耗を低減し、また工作物の熱膨張を抑制し、加工精度を維持します。
さび止め作用によって、切削直後の工作物の新生面を保護します。
洗浄作用によって、切りくずや汚れを洗い流します。

切削油剤だけでこれだけの作用があり、切削加工に欠かせないことがわかります。また、これら一つひとつの作用は、油剤メーカーの弛まない商品開発の努力によってさらに改善され続けています。

図2:切削油剤の作用と働き
出所:海野邦昭,2009,『切削油剤基礎のきそ』日刊工業新聞社,p.41.

4.切削油剤はどのように選ぶのですか?

(1)切削油剤の選定

切削油剤を選ぶ際は、使用される状況をお客様からよく聞き取るところから始まります。
各種工作物の種類と内容、機械、加工方法、被削材、切削油剤が使用される作業環境や作業状況はどのような条件下にあるかといったことなどから、最適な油剤を選定します。

お客様の中には、「この機械にはずっとこの切削油剤を使ってきた。だから問題ないんじゃないか」と思われている方も多いのではないでしょうか。しかし、化学の世界は日進月歩。金属加工油剤メーカーは商品の改善を重ねており、毎年のように油剤の新製品を発表しています。
工場にとって、現在の使用油剤よりも、工具寿命を延ばし、加工精度を上げ、省エネを実現できる油剤が出ているかもしれません。工場の機械にとって最適な油剤は何か、一度確認してみてはいかがでしょうか。弊社はメーカーの協力のもと、最新情報をお客様にご紹介できますし、油剤サンプリングによって油剤の状態を確認した上でのご提案もできます。

切削油剤を変えることで、本当に作業環境や状況は改善するのでしょうか?
実際に、弊社の切削油剤の選定による、泡立ちと腐敗の改善事例をご覧ください!

① 切削油剤選定による泡立ちの改善事例
ポイント
水溶性切削油剤が加工中に泡立ってタンク漏れが頻発していたお客様に、
べたつきの少ない切削油剤をご提案したことにより、
クーラントの使用量が15%削減され、年間約5万円のコスト削減。
泡立ちで生じる清掃や補給作業が無くなったことによる生産効率の改善に寄与したという事例です。
クーラントの泡立ち改善事例

②切削油剤選定による腐敗の改善事例
ポイント
工場で従来使用していた水溶性切削油剤が腐敗し、異臭が発生していました。
さらに作業者が手荒れせず、液寿命が長くてべたつきの少ない油剤があればぜひテストをしたいとのことで、
ソリュブルタイプで油分離性の良い油剤をご提案しました。
液寿命の延長により、油剤の腐敗が抑制され、廃液処理料金と作業費等で機械1台当たり年間約4万円のコスト削減に寄与したという事例です。

サイトに載せているのは、弊社が数多く持つ改善事例のほんの一部です。
油剤で工場の作業環境の改善につなげることができないかと思われる方は、是非ご相談ください。

(2)切削油剤変更のサポート

従来の使用油剤から新しい油剤に切り替えるにあたり、「もし合わなかったらどうしよう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
弊社は、切削油剤のプロフェッショナルとして、売りっぱなしということはありません。お客様にご相談の上で切替の試行期間を設けて、
従来使用していた油剤のときと比べて、新しい油剤に切り替えることによって状況が改善されたかどうかを確認し、お客様が納得された上での切り替えを進めます。
油剤変更をサポートする様子は、下記の事例をご覧ください。

不水溶性切削油の専用油を開発し、作業環境の改善につながった事例

5. 切削油剤の管理はどのようにすればいいですか?

切削油剤には適切な管理が必要です。
切削油剤を使用していて、多く寄せられるお困りごとの一つに「泡立ち」が挙げられます。
そのような場合には、「クーラントの泡立ちの原因と対策」コラムをご覧ください。

弊社は、お客様のお役に立つことを目的とした「切削油剤の管理セミナー」など、油剤に関する各種セミナーを開催しております。
「油剤の基礎を知りたい」「油剤の正しい管理手法を知りたい」「工場の作業環境を改善したい」
そのような方は是非ご参加いただき、油剤の基礎知識を効率的に学んでみてはいかがでしょうか。

工業用潤滑油・切削油セミナー

また、切削油剤周りで、改善できることもあります。
弊社では、切削の前工程や後工程を含めた改善のご提案をいたします。

切削加工の機械周りの汚れを除去した事例
ポイント
鉄鋳物の切削加工で、切削油剤中に分散したものが飛散して、機械周辺が汚れがちでした。
こちらの企業様はリスクアセスメントを実施しているため、洗浄剤の選定にあたっては化学物質のリスクを特定し、見積もり、リスク低減措置を取らなければなりません。
それに対応できる洗浄剤をご提案し、工場内の作業環境を改善した事例です。

油剤管理は、日々の適正な管理が必要です。工場で基本的な油剤管理がなされているのか、どのように管理するのが良いのか、弊社にご相談ください。
また、油剤の状態がどうなっているのかを知るために、弊社では油剤サンプリングをして状態や成分を確認することで、科学的根拠を持って問題点を見つけることやご提案をすることができます。
わからないことは、油剤のプロに任せた方が早く解決する場合もあります。
お気軽にご相談いただき、切削油剤の管理は弊社にお任せください!

お気軽にお問い合わせください。

潤滑油、切削油などの提供から廃液の回収やリサイクルにいたるまで、
工業用油剤に関するお困りごとは長岡石油までご相談ください。

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