変色、錆 加工条件に合った油剤の選定で、銅の変色と切削油のべたつきを防止した事例 導入前の課題:銅を加工すると、材料の変色と水溶性切削油の変色&べたつきが発生し、生産効率の悪い状態だった。 導入後の効果:銅の変色と切削油の変色&べたつきを防止し、製品洗浄や切削油入れ替えの手間と費用を削減できた。 お困りごと(導入背景) 新潟県の切削加工全般を行っている企業様からご相談いただきました。 マシニングセンターで水溶性切削油を使用してアルミなどの加工を行っており、加工性も問題なく、使用液の腐敗もなく使用していました。しかし、新規案件で銅の加工をするようになってから加工後に製品が変色してしまうという問題が発生し、切削油による銅の変色を抑えるために、加工後にパーツクリーナーで洗浄することで製品の変色を防止していました。 さらに、それまでは乳白色だった切削油が青く変色してきて、べたつくようになりました。そのため、機械内部に切粉が付着したり、他の製品を加工した際に汚れが付着してしまうという問題が発生してしまい、銅の加工で切削油が青くなる度に更液することで対応していたため、切削油にかかるコストがかさんでいました。 〈べたつきにより汚れてしまったマシニングセンターの加工室内部〉 選定理由 水溶性切削油の油種と使用液を確認したところ、以下のような状況が見えてきました。 水溶性切削油に含まれる成分が銅と反応し、変色を引き起こしていること。 加工している銅の成分が切削油の液中に溶けだして、青く変色させ、べたつきを発生させていること。 これらの状況を踏まえて、銅の加工にも対応できる切削油への切り替えをご提案いたしました。銅と反応しにくい成分で構成されているため、銅を変色させにくく、かつ銅の成分溶出を抑える性能があり、べたつきの改善にもつながることから、まずは試験的に導入していただきました。 導入後の効果 試験的に使用してみていただいたところ、以下の結果が出たため、銅の加工に使用する機械全台の切削油を弊社提案品に切り替えていただきました。 銅が加工後に変色しなくなったことで、パーツクリーナーを使用する必要が無くなり、加工後の洗浄にかかる手間と年間2万円程度のコストを削減することができました。 以前に使用していた切削油と比較して、銅を加工しても青く変色せず、べたつきも発生しなくなったため、銅加工後の切削油入れ替えの手間がなくなり、入れ替え費用や廃液処理費用といった切削油にかかるコストを大幅に削減することができました。 従来より行っていた、アルミなども問題なく加工できており、加工できる材料の幅が広がりました。 お気軽にお問い合わせください。 潤滑油、切削油などの提供から廃液の回収やリサイクルにいたるまで、 工業用油剤に関するお困りごとは長岡石油までご相談ください。 お問い合わせはこちら 加工条件にあった油剤の使用で、金型寿命の5倍アップに... 砥石の目詰まりを防止し、研削加工で発生していた焼けを...