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【工業用潤滑油のお困りごと解決News】銅加工の変色・べたつき対策(2023年4月号)

☑ 加工した製品が黒く変色してしまう…

☑ 水溶性切削油が青緑に変色し、べたつきが出る…

☑ 油剤のべたつきにより、洗浄に手間がかかる…

銅成分との反応を抑える処方がなされた水溶性切削油剤。銅の加工に使用しても使用液の緑青べたつきが発生しにくい。銅変色の原因となる成分を含まないため、銅製品の不良防止対策としても安心して使用できる。

マシニングセンターで水溶性切削油を使用してアルミ等の加工を行っていたところに、新たに銅の加工をするようになってから加工後に製品が変色してしまうという問題が発生。そのため、加工後にパーツクリーナーで洗浄することで製品の変色を防止していました。また、それまでは乳白色だった切削油が青く変色し、べたつくようになり、機械内部の汚れに加え、他製品の加工時に汚れが付着してしまうという問題が発生していました。銅の加工で切削油が青くなる度に更液していたため、切削油にかかるコストがかさんでいる状況でした。

マシニングセンター加工室内部

水溶性切削油の油種と使用液を確認したところ、以下2点の状況が見えてきました。

水溶性切削油に含まれる成分が銅と反応し、製品の変色を引き起こしていること。➁加工しているワークから銅が切削液中に溶けだして、青く変色させ、べたつきを発生させていることこれらの状況を踏まえて、銅の加工にも対応できる切削油への切り替えをご提案しました。銅と反応しにくい成分で構成されているため、銅を変色させにくく、かつ銅の溶出を抑える性能があり、べたつきの改善にもつながります。

試験的に使用し、以下の結果が出たため、銅の加工に使用する機械全台の切削油を切り替えていただきました。銅が加工後に変色しなくなったことで、パーツクリーナーを使用する必要が無くなり、加工後の洗浄にかかる手間と年間2万円程度のコストを削減。➁銅を加工しても青く変色せずべたつきも発生しなくなったため、切削油の入れ替え費用や廃液処理費用等を大幅に削減。③アルミなどもこれまで通り加工でき、加工できる材料の幅が広がりました。

導入前後の使用液比較

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