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コラム

オイルミストの悪影響と対策方法

いつもお世話になっております。
金属加工業などの生産現場においては、材料を求められる形状や寸法に仕上げるために切削油が使用されています。
切削油に求められる性能として、潤滑性やさび止め性などが挙げられますが、特に近年は労働者の安全衛生管理や作業環境にやさしいものも求められるようになりました。

こちらでは、作業環境に影響を及ぼす要因の1つである、切削油の「オイルミスト」について解説いたします。
現場の環境改善に興味のお持ちの方、「ミストで工場の床が滑りやすい」「クーラントのニオイが加工現場に漂っている」「切削油で人体への影響が少ないものはないか」といったお困りごとをお持ちの方は、是非最後までご覧くださいい。

目次

1.オイルミストとは
2.オイルミストの影響
3.ミスト対策の代表例
4.弊社がご提案できる商品例
5.ミストの少ない切削油を導入した場合のメリット
6.弊社ご提案商品によるオイルミスト対策の事例

1.オイルミストとは

 

 

 

 

 

オイルが細分化されて空気中に浮遊した微粒子のことを「オイルミスト」と呼びます。
ミストは、目に見えるものもあれば、目に見えずに浮遊しているものもあります。近年は工作機械の高圧化・高速化が進んでいるため、生産現場で発生する「オイルミスト」は主に不水溶性切削油・水溶性切削油の使用によることが多いです。
近い意味の言葉として「油煙」がありますが、 「オイルミスト」と発生要因が異なります。
「オイルミスト」は切削油が加工点に吐出された際、工具・ワークの回転により飛散した際などの物理的要因により発生するのに対して、 「油煙」は加工熱によって燃焼された油剤成分が空気中に浮遊したものを指しています。

2.オイルミストの影響

 

 

 

 

 

 

「オイルミスト」が発生することで、以下のような影響が出る可能性があります。

A.人体に対して

・油剤の臭気を感じやすくなる
・目や鼻に刺激を感じる
・油剤成分を吸い込んでしまいやすくなる

B.作業環境において

・現場の床や壁面がべたつく
・現場の視界が悪化する
・加工室内が見えにくくなる
・設備や部材の錆、腐食など

3.ミスト対策の代表例

・低ミストタイプの切削油に変更する
・回収率の高いミストコレクターを設置する
・こまめな換気ができる空調設備を設置する

4.弊社がご提案できるミスト対策商品例

A.水溶性切削油

 

 

 

 

 

・べたつきが少なく、ミストが発生した場合でも機械周りが汚れにくい切削油クーラント
・鋼や非鉄金属だけでなく難削材まで加工できる切れ味がありながら、ミスト量が低減できる切削油クーラント

B.不水溶性切削油

 

 

 

 

 

 

・厳選されたベースオイルを使用しており、ミストや油煙の原因となる成分を含まない長寿命、低臭気の低ミスト型切削油オイル
・優れた極圧添加剤を使用しており、加工難易度の高いステンレス材においても塩素系切削油と同等の加工性が得られる塩素系添加剤非含有の低ミスト型切削油オイル

5.ミストの少ない切削油を導入した場合のメリット

低ミスト型水溶性切削油を使用した場合のミスト発生量をスペクトルカメラにより可視化して比較した画像です。

汎用品 低ミスト切削油
直後
10秒後

低ミスト型水溶性切削油による様々なメリット

・作業者が切削油の成分臭を感じにくくなり、人体にやさしい作業環境を実現できる
・現場の清掃時間を短縮でき、作業着が油臭くなりにくい
・タンク内の切削油がミストとして持ち出されにくくなるため、切削油の原液使用量が削減できる

6.弊社ご提案商品によるオイルミスト対策の事例

低ミスト型水溶性切削油への切り替えにより、オイルミストの発生を改善した事例

 

 

 

 

 

マシニングセンターで水溶性切削油を使用しており、作業者から「ミストで加工室の扉を開けた時のニオイで気分が悪くなることがある」「ミストの飛散で作業服に付いたニオイの後始末が大変」といった声が出ていました。
そこで、加工中に発生するミスト量を減らすことで作業者への影響を最小限に抑えることができると考え、低ミスト型水溶性切削油剤への切り替えをご提案いたしました。
注ぎ足し切り替えから半年後、お客様から「ミストが減って以前よりニオイが少なくなった」とのお声をいただきました。
また、作業服や機械周りの油汚れも少なく、作業環境の改善に繋がりました。

\\こちらの事例の詳細はこちら//

不水溶性切削油の導入により、オイルミストの発生を改善した事例

 

 

 

 

 

マシニングセンターで油性切削油をご使用のお客様からご相談いただきました。
大量のミストの発生によって作業環境の悪化が指摘され、改善を依頼されておりました。
また、さらには、加工後にエアブローした際に切り屑がはけにくく、それによりワークにキズが出て、不良が出ることも時々ありました。
SUS304と無酸素銅のタップ加工が多いことから、パラフィンリッチの油性切削油をご提案いたしました。
切り替え後、オイルミストが目に見えて減少し、作業者の髪や服への付着やベタツキ、臭気が大幅に減少しました。
また、油剤のヌル付きも少なく、切り屑のハケが良くワークのキズが出なくなりました。

\\事例の詳細はこちら//

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